近頃では加工技術や道具の発達により、大人でも刃物に触れる機会が少なくなりました。
”危ないから”という理由で子供たちも刃物から遠ざけられています。でも、与えられたもので満足するのではなく、自分で何かを作り出す力を身につけて欲しい、という想いから、岐阜県立森林文化アカデミーさんが立ち上げた”morinocoナイフプロジェクト”に当社も参加しています。

小さな子供たちが使うナイフというのは、当社の歴史の中も初めての試みでした。
小さい手でも扱える大きさ、刃物とはいえある程度の安全性の確保などはもちろん、普段使う道具なので、リビングに置いても違和感がない形など。
色々な条件をクリアするために試作品をいくつもいくつも作成しました。
また、刃物の町関市の木を使おう、と、ナイフの柄に関市のヒノキの枝を使うことになりましたが、材料の枝は通常のナイフに使用する材のように形が一定ではなく、ここでもまた悪戦苦闘・・・。
試作品を刃物祭りのワークショップで実際に使ってもらい、それを元にまた調整し、と苦労と時間を重ねて、完成したのがこのナイフです。

刃物屋として、これからも関市の刃物文化を守るためにも、未来を担う子供たちにこのナイフと正しい使い方を伝えていくのが当社の使命と思っています。
ご興味のある方は当社までお問い合わせ下さい。